ロイヤリティとは何か

~ 本当にロイヤリティの高いお客さまとは ~
ロイヤリティの意味は2つあります。「Royalty」は特定の権利を利用する際に支払う対価(印税や特許権使用料など)の意味。もうひとつは「Loyalty」忠誠・忠実といった意味で会社やショップなどへの親密さ・信頼を指します。ブランディングでロイヤリティと言えばもちろん後者の「Loyalty」です。
お客様が商品を気に入り継続して買って下さる。それも1~2回ではなく、何度も買って下さるお客様を『ロイヤリティが高い客:ロイヤルカスタマー』と呼ぶことがあります。

もちろん、継続して買って頂けるのは気に入られているからで一般的に「購入が多い=ロイヤリティが高い」という図式は成り立ちます。しかし、一部のお客様では「継続して買われている事実=ロイヤリティの高さ」とは限らない場合があります。
他に選ぶべきものがないから、しぶしぶその商品を買い続けているんだ。という方が必ずいらっしゃって、「代替のブランドが出てきたら乗り換えてやろう」と待ち構えておられます。こうしたお客様は商品そのものへの不満はないが「対応や売り方に不満」をお持ちの方です。特に小売店では便利だから使っているけど、決してお店に満足していないというお客様もおられます。
価格に対する不満、販促で粗品が貰えなかった、電話や対面での粗雑な対応。こうした何気ない事が「不満だけど買っているお客様」をつくり出します。
不満を解消するためには親密になり、信頼を得ることです。少しご立腹になられたお客様に「申し訳ございません。改めて御用を承らせて下さい」と心の底からお詫びの気持ちで話しかければ信頼は回復できますが不満を持っているお客様はその不満を隠しているので、見分けられず厄介です。
ロイヤリティの高いお客様とは頻度や累積購入額に関わらず、心底「あなたの所は良いブランドですね」と評価し、お友達にもご紹介して下さる方です。
誰が一番ロイヤリティが高いお客様かを考えてみましょう。ヘビーユーザもそうですが、実は従業員の方がロイヤルカスタマーなのです。自社の製品を使わない社員はおそらくいません。ブランドを高く評価し、きっと紹介もしてくれています。
 小さな会社がやらなければならないのはこのロイヤリティの高いお客様=従業員を大切にすることです。誇りをもって働ける環境づくりを行ったり従業員の意見を聞いて事業活動に反映させたりしてブランドに誇りをもてるようにします。従業員の方、ご自身がブランドの一部だと思ってもらえれば最高です。
従業員のロイヤリティが高まるとブランディングは必ずより良い方向に進んでいきます。「ロイヤルカスタマーづくりはまず従業員から」なのです。